知人のアドバイス
「家づくりで知人からアドバイスされたが、どう考えれば良いか?」
家を建てた経験のある知人の話は参考になりますが、家づくりは一軒ごとに特殊な状況のもとで建てられので、その話が正しい情報とは限らないし、プロの話ではないので参考として聞いておく程度にします。
情報は人の考えを左右するので、正しい情報であれば何ら問題ないが、間違った情報であればそれ以後の計画に大きな影響がありす。
「吹抜けのある居間にしたいなあ!」
「吹抜けにして失敗した。冬は寒いし、・・・だからやめた方が良いよ。」
「そう言われると迷っちゃうな、・・・どうしようか?」
こうなると、そうしようと思っていたことにケチがついて迷うので、計画を進めるどころではありません。
吹抜けにして失敗したのはその知人であり、失敗するようなことをしたからでしょう。
吹抜けにして成功した家もあり、失敗した家もあり、それは計画の良し悪しのことであり、吹抜けそのものが良いのでも、悪いのでもありません。
「知人から失敗した話を聞いたので、そうならないようにしたい。」
もちろん、知人の失敗談も参考になりますが、失敗したことを注意すれば良い家ができるでしょうか。
確かにどこも失敗しない家はできますが、それが求めていた良い家ですか?
知人からアドバイスを受けるなら『良かったこと、うまくいったこと、こうしたらもっと良かっただろう。』ことをたくさん聞きましょう。
それらを聞けば、家づくりの方向が分かってきますが、失敗談は聞けば聞くほど混乱します。
『こうしたので、うまくできた。』という成功談は特許みたいなものだし、話して真似されるのが嫌なので、なかなか話してくれません。
知人のアドバイスは失敗して反省する話が多いですが、実はそう思ってい
ないこともあります。
防御も大切ですが、もっと大切なのは攻撃です。
「ああしない方が良いし、こうしない方が良い。」で家は設計できません。
「ああした方が良いし、こうした方が良い。」という前向きの考えでないと設計できません。
家づくりは良いことだけを追求して進める、多少の良くないことには気がつかないほど前向きで激しい、積極的な創作活動です。
良い家を得ることができたとすれば、どこか少しくらい失敗しています。
良い家で、どこも失敗していない家はどこにもないでしょう。
「でも、経験がある知人の話はぜひ聞いておきたい。」
家づくりを進め、計画を振り返るころに知人の話を聞くのが良いでしょう。
親友でも『自分の家より新しく良い家を建てられるのは、気持の良い話ではない。』こともあるので、聞くとしても話半分に止めておきましょう。
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