ビー玉が転がる床
■改築のとき、建主さんに、
「地質調査のデータがありますか ?」
「いや、ありません。」
■スウェーデン式貫入試験で地質調査をしました。
調査会社の担当者から、途中で電話が来ました。
「8メートル掘っても支持地盤がないんですが、どうしますか?」
「ナンだ、そりゃーっ! 」
60坪の敷地でしたが、幸い、4ヶ所のうち、1ヶ所だけで、
他は1メートルくらいにありました。
でも、60坪でこれほどの差があるのは,滅多にありません。
■早速、建主さんに報告して、お聞きしたところ、
「ウン、昔、ここに池があったと聞いている。」
と、軽くおっしゃったが、こちらにとっては、大問題 !!
既存の家を解体したとき、普通の布基礎で、やはり一部が沈下していました。
■テレビで見る、ビー玉が転がる床になる原因は、土(地盤)の強さ(地耐力)に
対して基礎の広さが小さかったため、基礎が沈んだことにあります。
一般的に、「地盤が弱かったから。」と言いますが、間違った言い方ですね。
地盤が弱いのは、建てる前に調査すれば分かることで、
その地盤に適切な基礎を計算すれば良いことです。
と、言うことは、
「地質調査しないで、建ててしまった !」
「地質調査で弱いのを知っていたが、考えずに、公庫の45センチ巾で建てた。」
「契約後に弱いのを知ったが、赤字になるから、公庫の45センチ巾で建てた。」
こんなわけで、むしろ、「基礎が弱かったから。」と言うべきでしょう。
■部屋の周囲が沈んだのは、家全体の基礎が弱くて、基礎が沈んだのが原因です。
これを直すのは、家全体のことなので、大変なことです。
部屋の真ん中が沈むのは、床を支持している床束(ゆかづか)が沈んだのが原因です。
つまり、床束が載っているコンクリートの束石(つかいし)が沈んだのです。
布基礎底面は凍結線より低く沈めますが、タテ、ヨコ90センチピッチに配置する
束石は数が多く、その施工があいまいなので、沈むことが多いのです。
これは、その部屋の床だけ直せば良いのです。
■屋根が雨漏りしたら、一番上の屋根材を修理すれば良い。
部屋の壁紙がはがれたら、壁表面の壁紙を貼り直せば良い。
基礎が沈んだら、基礎を修理すれば良い。
チョット待ってください。
基礎を修理するには、基礎に乗っている土台から上にある家全体を造り直すこと。
と、言うことは・・・・一度、家を解体して、最初からもう一度建て直し・・・ ?
■実際は、土台から上の、家全体を持ち上げ(土台上げ)てから基礎を解体し、
造りなおしてから、家を降ろします。
言うのは簡単ですが、大変な工事で、場合によっては工事できないときもあります。
それらの工事費を誰が負担するのか ?
気の遠くなる話です。
■家は工程順に造っていくので、修理するときはその悪い部分の工事をした
工程まで、さかのぼって解体し、改めて造りなおすことです。
家は基礎から工事を始めるので、敷地の「土」が基礎を支える
「家づくりで最も重要な部分」です。
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