設計事務所と普通の家を建てる
■ 設計事務所 (以下、事務所) の設計した家がマスコミに紹介されています。
大きく高い吹抜けがあり、全面ガラス張りで、他の壁は真っ白です。
事務所は全部あのような家ばかり設計していると思いますか?
工務店・ハウスメーカーが建てる普通の家は設計しないと思っていますか?
(普通の家とは、あのように派手な家でない良い家、という意味です。)
そうではありません。
紹介された事務所も普通の家を設計しています。
■ ただ、紹介されるとなると普通の家ではなく、マスコミ映えする家を出したくな
ります。
マスコミは売れる本を発刊しなければならないし、視聴率を稼げる家を放映しなけれ
ばなりません。
普通の家を紹介していれば、あなたは本も見ないし、テレビも見ないでしょう。
それらの思惑が一致したところで本に掲載され、テレビに放映されています。
事務所はあのようにマスコミ映えする家も設計できるし、普通の家も設計できるとい
うことです。
■事務所は、あなたの要望に沿って設計します。
建主さんの要望に沿って設計するので、あのような家を希望した建主さんにあのよう
な家を設計したのであり、普通の家を希望した建主さんには普通の家を設計します。
ですから、建主さんがあのような家を設計させたと言えます。
「どうせ建てるなら、思い切り派手な家にして人に見せたいし、できれば雑誌やテ
レビに出したい。」
と、言われたのです。
■ちまたで、
「事務所はあなたの言うことを聞かず、勝手に自分の作品づくりをする。」
というデマがあります。
派手な家がちょうど、それに該当しますが、インタビューされると、あなたは、
思った以上の家になって、非常に気に入っている。設計の○○さんに、とても感
謝している。」
って、言うでしょう。
もし、建主さんが希望しない家を設計すれば却下され、設計契約を破棄されてしまう
でそんなことはできません。
■ 今、周囲の環境に配慮した家を建てねばならないとする法制化が検討されてい
ますが、必然的に派手な家になる敷地環境もあります。
密集市街地の15坪の敷地に建てるときは、外壁に窓を取らず、天窓から採光する1ボックス3階建てで、吹抜けのある家にするでしょう。
高台で見晴らしの良い敷地に建てるときは、その景色を取り込むべく大きなガラス開口を持つ家にするでしょう。
別荘や神社、公園などに隣接した敷地は、周囲の緑豊かな環境を借景する窓がある
家にするでしょう。
■このように、家は周囲の環境を考慮し、良い環境であればそれを生かした家にし、
良くない環境であれば周囲と絶縁するような家にします。
住宅団地で周囲との調和を考慮すると、類似したハウスメーカーの家が適している
と言えます。
いずれにしても、環境に合った家の設計は設計事務所の完全フリープランニングに
よるしかありません。
ハウスメーカーの「・・・の家」は、設計が完了しているので、環境に合った設計
ができるはずがなく、逆に「・・・の家」に合った環境の敷地を探して建てる必要
があります。
そうでないと、周囲の環境に合わない家になります。
■「マスコミで見るような派手な良い家にしたいですか? それとも、目立たない良
い家にしたいですか?」
と、最初にお聞きします。
意外と
「イヤイヤ、目立たなくて、良い家の方が良いよ。」
という方が多いです。
この最初の一言が最も大きい与条件で、その後の設計に大きな影響があります。
■ 派手な家は設計事務所で、普通の家は設計施工で、と考えるのでなく、建主さん
が予算内で住みやすく、感じ良く、健康な生活ができる、カッコの良い普通の家を希
望したとき、事務所に声をかけてください。
事務所は建主さんの身近にいます。
町を歩けばそこここに事務所の看板がかかっているのを見かけたことがあると思いま
すが、気軽な気持ちで寄っていただければ楽しい話ができると思います。
きっと、タダで、家づくりの情報や、ポイントを教えるはずです。
決して、取って食うようなことはしませんので、ご安心ください。
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