「家を販売する」と言うから「家を買う」のですか。そうではありません。
「家づくり」を買うのです。
「家を買う」のは、完成している建て売り住宅と分譲マンションを買うときだけです。
物品や建て売り住宅は「売買契約書」で契約しますが、注文住宅は「工事請負契
約書」で契約します。
前者で買い主さんは「売買契約する」のであり、後者で建主さんは「工事を(請負い)す
ることを契約する」のです。
その後、工事をして完成したら「家を引き渡す」と契約書に書いてあるが、「家を売買
する」とは書いてありません。
契約約款に「請負者は工事を完成して契約の目的物を発注者に引き渡すものとし、発注
者はその請負代金の支払いを完了する。」とあります。
物品なら買ってから気に入らなければ返品できるが、完成した家が気に入らないからと
言って返品できません。
なぜなら、家の売買契約をしたのでなく、「工事すること」を契約しているので、「工
事が完了した」なら、家の仕上がりに関係なく「契約は完了した」のであり、「契約は
履行された」のです。
言い換えれば、設計(または着工)から家が完成するまでの全てのブロセスを買うのです
から、「家」を買うのでなく、「家づくり」を買うのです。
従って、構造、雨漏りなど、技術的なことについて責任がありますが、デザイン、間取
り、使いやすさなど、居住性については責任がありません。
「外観がイメージしたのと違うし、間取りも不便で良くない。」
「お客様にご承認いただいた設計図通りにつくりましたので、私どもの責任ではありま
せん。」
残金をいただいて引き渡せば良いだけなので、言葉は丁寧ですが、内容はつれない返事
になります。