家づくりの精度
物をつくると、寸法に対して必ず誤差があります。
この誤差なら使用できるという範囲が許容誤差です。
やりなおすか、どうかも許容誤差内か、外かで決めます。
家の中に垂直な柱、水平な梁、直角な角はどこにもありません。
垂直な壁、水平な床・天井もどこにもありません。
どれも少し倒れて、少し傾いて、角が89°、少し曲がって、少し凸凹していますが、見た目は垂直で、水平で、直角で、まっすぐで、真っ平らです。
そこで問題になるのは、その程度(精度)です。
人の感覚は正確で、ある程度以上に垂直でなかったり、水平でなかったり、曲がっていると見た目ですぐ分かります。
床を素足で歩くと、ある程度以上に水平でなく、凸凹していると、感触ですぐ分かります。
建築の精度は電化製品より荒っぽいが、見た目や生活に支障があるほど荒っぽくはありません。
基準は1/300以内なので、天井高2,400mmなら2,400÷300=8mm以内ですが、柱が8mm傾いていればすぐわかるはずです。
完成した家の床を素足で歩き、柱・壁・天井・建具枠を見て傾いていないと思うなら良いとしましょう。
計測して3mm傾いていると判ってもなおすことはできない(しない)し、知るとずーっと気になるので、計測しない方が良いでしょう。
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