家づくりの技術

・明るい部屋と白い部屋

 床はフローリングで壁・天井のクロス貼の色決めの結果は白・・・白の連続の白い部屋。白が好きなら白ですが、

明かるい部屋イクオール白と限らないのではありませんか。明かるい部屋にすることは良いことですが、明かるすぎ

る部屋は良いとは思えません。

 部屋の明るさは窓の開口の大きさと床・壁・天井の材質と色によりますが、窓が適所に適切にあるとき、昼は屋外

が明るく窓からの光で室内も十分明るいし、夜は屋外が暗いから室内は適度の照明をすれば必ずしも壁・天井の色ま

で白にしなくても明るい部屋になると思います。

 家は、住む人にとって憩いの場なので明るいより暗めの方が人は落ち着くということがあります。少ない電力で店

内を明るくして商品が目立つようにする白色の売り場に対して、落ち着いてムードのある雰囲気で人を迎えてくれる

少し暗めのホテルのロビーやレストラン。

 白は無彩色で色がなく家の中の色としては味気ない面がありますので、色と模様のある楽しいクロスで少し暗め

でムードのある部屋にしてみたらいかがですか。ムクの板材を壁や天井に張ると雰囲気は出ますが少し暗めになりま

す。


・窓の開け方

 屋外がよく見えるように窓を大きくするのは開放的で気持が良いですが、良いことばかりではないので注意しま

しょう。

ハメコロシ窓で大きく開口をとることはカッコイイし、外の景色がよく見えます。ただ、窓を開けることができない

し、開けられないというウットウシサを感ずることがありますので、それが気になる人は採用しないほうが良いで

しょう。一部を開くようにすればその分の解放感が得られます。

 冬、ハメコロシ窓は結露したとき結露受けがあっても窓の外に出すことができず拭き取るしかなく、結露受けにも

限度があるので放っておくと結露が溢れ出てきます。

 いつでも自然を手取りできる開けられる窓は、カッコヨサが少なくなっても家には大切です。開けられる窓は、引

き違い、片開き、両開き、辷り出し、上げ下げ、内倒し、これらを組み合わせたものなどいろいろあります。開く窓

は、結露が窓の外に出るようになっています。

 居間の吹き抜け部分に二階天井高までの窓を開けたとき、夏の暑さと冬の寒さへの対策が必要ですし、構造的に丈

夫とは言えないので地震や事故などでガラスか割れたときの危険も考慮しなければなりません。

 ペアガラスは断熱性能がありますが、それは室内の寒暖気をなるべく逃がさず屋外の寒暖気をなるべく入らないよ

うにする程度なので、窓が大きくなればなるほどその断熱効果は相対的に少なくなります。とくに直射日光を防ぐに

はあまり効果がないので、夏期はひさし、すだれ、ブラインド、カーテンなどで防ぐ必要が生じます。

 窓から外を見るということは外からも見られるということですが、透明ガラスの鏡作用で昼に外が明るいときは見

られることなく見ることができます。夜に外が暗いときは外が全く見えず、見られる一方です。家族の多くは朝に家

を出てから夜までいないし、外が暗い夜から朝まで家にいるので、家では外を見るより外から見られる時間の方が多

いと言えます。

 2階天井までの吹き抜け窓のある家は夜景の写真はきれいですが、外から丸見えになるのでブラインドなどで常時

目隠ししなければなりませんから、敷地が広いなど外から見通しされないときには良いと思います。そうでないと、

夜に望遠鏡で覗き見る趣味がある人の格好の標的です。

 夜、照明がついて道路から居間が丸見えの家を見かけることがありますが、別に見たいわけでもないのに見えてし

まって、自分が覗いているように思え困ってしまうことがあります。夜は道路から家の中が見えないようにしましょ

う。夜は厚手のカーテンと、ブラインドは外から見えませんが、レースのカーテンは家の中を映し出します。

 家の窓は東西南北に各一ケ所ずつ明けておくと、近くで聞き慣れない音が聞こえたときや火災が起きたときすぐ見

ることができて安心で、日常何かと便利です。

 覗き窓みたいな窓から外を見るのはケッコ楽しいものですし、そういう窓は外から屋内を見られるということがほ

とんどありません。

 東の朝日は一日のスタートに最良の薬で、南の日光は人間にとり、なによりの恵みです。西日は夏は暑いが、冬

は熱源として貴重な陽光で美しい夕日を見ることができます。北からの直射光は望めないが、部屋に安定した明るさをもたらします。自然の恵みを窓から適切に採り入れましょう。


・高気密・高断熱住宅

「高気密・高断熱住宅は、どういうものですか?」

「高規格の断熱材で、外からの寒暖の影響を少なくし、ポリエチレンフィルムを内張りして、部屋の気密性を高くし、室内空気が外壁から漏れ、内外の温度差による結露が、外壁内に発生するのを防ぐためのもので、冬の寒さと夏

の暑さに効力を発揮します。」

外壁外側で断熱する外断熱工法と、外壁内で断熱する内断熱工法がありますが、前者は布基礎の断熱、床下のコンク

リート打ち、屋根面での断熱を必要とする、後者よりお金をかけた造り方で、住み心地の良い優れた構造です。前者

を採用できる工費がないときは、次善の策として、後者が採用されています。

「両工法とも、高くなるのですか?」

「断熱の知識が一般化し、その地域の必要な仕様で施工されているので、高断熱住宅と、そうでない家との工費の差

はありませんが、高気密住宅は、まだ一般化していないので、その分の工費が上がります。」

「高気密・高断熱にすると、冷暖房費が安くなるの?」

「冷暖房の工費とランニングコストが安くなりますが、それ以上に高気密、高断熱、換気設備費が高くなり、工費の

金利差額がランニングコスト差額を上回り、工費差額はそのまま残るので、『高気密・高断熱住宅にすると、冷暖房

費が安くなる。』とは、言えません。」

「金融公庫の割増融資が受けられるから、得するんじゃないか?」

「それは、補助金みたいに、ただでもらえるお金ではありません。高規格の家にすれば工費が上がるので、割増融資

を受けることになり、それだけ借入金が多くなります。また、融資枠ごとの技術的条件があり、工事の半分が必要

で、残りが不要でも、それをクリアするために不要な工事をし、そのために工費が増え、借入金が増えることがあり

ます。」

 キャッチフレーズに惑わされることなく、必要な工事は実施し、不必要な工事をしないことです。「無いより、

あった方が良い」と言えますが、この考えで進めると、日常の買物の金額の二桁高い「無くても良かった」買物にな

る可能性があります。

 家の標準仕様で「公庫の割増融資基準に必要な工事です。」の記載があるとき、それが必要かどうか検討します。

必要な工事だからするのでなく、割増融資を受けるためにその工事をするように読めます。それだけ高規格になると

いう根拠があるので、無駄金になっていないが、「よく考えたら、不要だった。」と気がついたとき、無駄金に変わ

ります。

「高気密・高断熱にしないと、だめですか?」

「家の造りが、一世代前の家より技術的に進歩しているので、高規格の家にしなくても、住み心地はかなり良くなっ

ています。良い住み心地は高規格の家で得ることができますが、家の外観、インテリア、設備も住み心地の要素なの

で、バランスある予算配分が大切です。」

 高規格の坪単価を「標準+高気密+高断熱」の単価に表現してもらうと理解しやすいし、決断しやすくなります。

全てについて一〇〇%実施することは予算上あり得ない話であり、「ここは、この程度にして・・・」という判断の

連続で、そのバランス良い判断が大切です。

 チラシで「外断熱と内断熱の家」というキャッチフレーズを目にしましたが、いよいよここまできたかと思いまし

た。受注競争のなかで各社がその特徴を打ち出す必要があるのでしょうが、それがオーバーヒートしています。その

次は「外断熱と中間断熱と内断熱の家」ということになるのでしょうか。家づくりがデザインよりも、技術的なこと

に振り回されている風潮が気になります。


・照明計画

 各メーカーは無料で照明計画をしてくれます(なるべくそのメーカーに決めましょう)。

照明器具はいろいろな材料(木・石・紙ガラス・プラスチック金属)で作られています。

照明器具につくランプの種類もいろいろあります。

 玄関・廊下・階段の照明居間の照明食堂の照明台所の照明寝室・書斎・個室の照明和室の照明水場

の照明ポーチ・アプローチの照明


・換気

 建築上、良い空気としているはどのような空気だと思いますか。その答は屋外の空気です。

部屋に良い空気を入れる、ということはその家の周囲の屋外の空気を入れることなので、家の周囲に清涼な良い空気

が無いときは一般の方法では良い空気を取り入れることはできません。

 屋外の良い空気と屋内の悪くなった空気とを入れ替えることを「部屋の換気をする。」と言いますが以下の方法が

あります。

1.自然換気

 一番簡単な換気の方法は窓を開けることです。大きい窓なら1個所で換気できますが、2個所開けると空気が動く

ので小さい窓でも換気効果が上がります。
 
 窓から空気が出て(排気)マイナス気圧になった近くの空気がそこに移動し、順次移動します。最後に反対側の窓

から屋外の空気が屋内に移動する(給気)ことで換気されたことになります。窓から風圧で押し入った空気(給気)

は順次隣りの空気を押し出します。最後に反対側の窓から屋内の空気が屋外に移動する(排気)ことで換気されたこ

とになります。

 自然通風換気が良い家にしたいときは、四季の風向きに合わせて家の両端に窓を配置することです。

2.機械換気

 換気扇による機械換気があります。換気するとき、出した空気の量(排気量)だけ入れ(給気量)なければなりま

せん。給気なしで排気すると部屋がマイナス気圧になり、身体に良くありませんし、換気扇に大きな負荷がかかり、

音が大きく排気量が少なく故障しやすくなります。

 換気扇には、排気専用、給気専用、給排気用、熱交換給排気用などがあります。外壁に取り付けて直接外気を換気

するものと、天井に取り付けてダクトで外気と換気する天井扇があります。

 排気は排気用換気扇を設置して作動させれば良いので簡単ですが、給気は外壁に給気用ガラリをつければ良さそう

ですが、そう簡単ではありません。特に冬期に冷たい外気をそのまま給気して屋内に入れますと、屋内の暖かい空気

に接して結露が生じるからです。

 これを防止するために考案されたのが、熱交換給排気用換気扇です。給排気を同時に行い、屋内の暖かい排気の熱

を一時的に保存して排気し、入ってくる冷たい外気をその熱で暖めてから屋内に給気するようになっていいます。
 

 重要な部屋(居間、食堂など)だけ熱交換給排気換気し、他は排気用換気にするのが一般的です。排気用換気し

たとき、排気した量だけサッシや、ドアを通して家のどこかの隙間から外気を給気していることになります。


・自然光で明るい家

 外壁、屋根に開口部を取りガラスが入ったサッシなどを嵌め込むと家の中に自然光を取り入れることができます。

(そんなことは誰でも知っている・・・)と、言うことはそうしない限り自然光を取り入れることができないことも

分かります。

 平面計画上、2階建ての1階の廊下は中廊下になりがちですが、このときは何らかの工夫をしなければ自然光を取

り入れることができません。たとえば2階までの吹き抜けにして2階の屋根か窓から採光するか、廊下を外壁まで通

すか、階段を廊下の真ん中に配置して踊り場から採光するか、部屋と廊下との戸をガラス戸にするとかですが、何か

をしなければ真っ暗な廊下になります。

 高い位置にある窓ほど部屋の奥まで光が届くので、そうしたいときは天井直下から窓を開けるか、窓の上に欄間窓

を開けることです。窓の巾を大きく取るのは構造的にも筋かいが入らないなど限度があるので、窓の巾を縮めて高

さを大きくすることです。屋根に天窓を開けるか、ドーマを作り窓を開ける。隣家と接しているとき、中庭を設けて

窓を開けるか、外壁に切込んだ1坪くらいの坪庭を設けてその面の外壁に窓を開ける。


・暖かい家

 適切な暖房がされていること。屋外に接する屋根、外壁、床に適切な断熱材による断熱がされていること。

 普通は階別、部屋別の断熱をしていないので、結果的に家全体を一区画とした断熱計画になっていますが、2階が

ある1階の天井裏と部屋の壁を断熱区画するとその部屋だけの暖房効果が上がります。特に廊下側の部屋の壁を断熱

区画すると効果がありますが、廊下を部屋の余熱でなんとなく暖めようとするときは逆効果になります。

 吹き抜けになっている部屋は暖気が上方に流れてしまうので、サイクル扇などで下方に暖気を送り返す必要があり

ます。床暖房も暖気が上方に上がることになりますので、省エネの点から同様の対策が必要です。

 吹き抜けの水平面積が小さいときは、冬期間だけ可動建具で閉鎖できるようにします。暖気の上方への流れを止め

さえすれば良いので障子紙でも大丈夫です。障子紙を通過する熱量は、暖気が流れることによって失う熱量に比較す

ると僅少ですから、かなり効果があります。窓や部屋の一部を区画するカーテンなどの布地も効果があります。

 冬期間に日照が期待できない地域は、窓から得る日射熱量と失う室内熱量を比較して、窓を大きく開けることにつ

いて十分注意する必要があります。

 窓は少なくともサッシが一枚ガラスのときは内側建具で二重にするか、ペアガラスの断熱サッシが必要で、場合

によってはペアガラスの断熱サッシに内側建具で二重にします。


・外部建具

 家の窓、ドアなどの外壁開口部建具は断熱性能が必要です。

(1)二重アルミサッシ

(2)外側アルミサッシ+内側木製又はプラスチック製サッシ

(3)断熱樹脂サッシ(ペアガラス入)

(4)木製サッシ

などで、断熱性能は実験数値上の優劣はありますが、(1)〜(3)は同ランクと思っていますし、もう外側ペアガ

ラス+内側建具の時代になりつつあります。

 外観上、家の全てのサッシの材質を同一にする必要があるので、窓型式が豊富なアルミサッシ、内観上は各室に

った建具でありたいから、私は(2)を多く使います。

ペアガラスは結露しなくても、アルミサッシの枠は結露するので、一重のときは断熱枠サッシにします。

 断熱樹脂サッシは乙種防火戸にならないので、基準法上の延焼のおそれのある部分に該当する窓のときは使用でき

ないときがあります。延焼のおそれのある部分は、家のある部分が該当し他の部分は該当しないという状況になり

ますが、該当する部分はアルミサッシにして該当しない部分は断熱樹脂サッシにすると家の外観が統一性あるものに

ならないので、結局は全部アルミサッシになります。


・アルミサッシの型式

 1.窓には、引き違い窓(2枚・4枚)、はめころし窓(四角、台形、アーチ)、片開き窓、両開き窓、竪軸回転

窓、横軸回転窓、竪辷り出し窓、横辷り出し窓、内倒し窓、外倒し窓、上げ下げ窓、ダブルハング窓、オーニング

窓、ガラスルーバー窓、天窓(固定、可動)、スカイサイド窓などがあります。

 これらの窓を組み合わせたベイウィンドウ型、ボウウィンドウ型、コーナー型などの単体出窓や、横に連続(連

窓)したり、上下に連続(段窓)したりできます。排煙用オペレーターを使うと、吹き抜けで高いところにある窓を

1階から開閉できます。

 2.戸には、片開き戸、両開き戸、親子開き戸、引き違い戸(2枚・4枚)、片引き戸、両引き分け戸、などが

あります。


・ペアガラスの断熱サッシと単板ガラスの二重サッシ

 サッシは断熱性能と密封性能が良いことが必要です。両者はその差でどちらにする、というほどの差はありませ

ん。もちろん実験データ上は異なるのでしょうがおおよそ体感上は同じと考えてよいと思います。

 なぜ、「おおよそ」と言うのかと言うと、窓を考えるとき、家の外観や部屋のイメージに合わせて窓を開けるので

すから、単に断熱・密封効果だけで決めないほうが良いからです。

 たとえば、和室の内窓は断熱効果がない障子ですから外窓はペアガラスが必要になりますし、居間のテラス戸は見

晴らしを良くしたいのと、外に出るときに二重だと不便なのでペアガラスの一重のほうが良いし、寝室の内窓は部屋

のインテリアに合わせたものにしたいのと、二重のほうが安心感がある、などその状況によって決めたほうが良いか

らです。

 このように、断熱・密封性能はほとんど同じと考えることによって、どちらにするか、はその窓の役目に合わせて

適宜に選定したほうが良いと思います。ただし、サッシを決めるとき、外窓のデザインを統一することから全部の窓

を同種にする必要もあります。

 ペアガラスのときは一重ですから、断熱性能があるサッシ枠が必要ですし、隙間風が入ったとき防ぎようがないの

で、建て込みを良くして密封性を高めなくてはなりません。その点、二重サッシ(一体型二重と、サッシと木製建具

との二重)は内外窓との空間が空気の緩衝ゾーンになるので多少建て込みが良くなくても隙間風を直接感じないで済

みます。

 ペアガラスの断熱サッシを使って大きい窓を開けるケースが多くなりましたが、大丈夫でしょうか。ペアガラスは

屋内・外の断熱効果はありますが、日射進入率は単板ガラスとほぼ同じなので直射日光の断熱にはほとんど効果が

ありませんので、夏の直射日光の暑さのことも考えておきましよう。近い将来、外窓ペアガラスと内窓単板ガラスと

の組合せが常識になると思います。外部建具をお読みください。


・ハメコロシ窓

 ハメコロシ窓で大きく開口をとることはカッコイイし、外の景色がよく見えます

ただ、窓を開けることができないし、開けられないというウットウシサを感ずることがありますので、それが気にな

る人は採用するとき注意しましょう。そんなとき、一部を開くようにすればいいかも知れません。

 冬、ハメコロシ窓が結露したとき、結露受けがあっても窓の外に出すことができず、拭き取るしかないことを知っ

ておくことです。

 いつでも自然を手取りできる開けられる窓は、カッコヨサが少なくなっても家には大切と思います。開けられる窓

は、引き違い、片開き、両開き、辷り出し、上げ下げ、内倒し、これらを組み合わせたものなどいろいろありま

す。いずれも網戸は必要です。開けられる窓は、結露が窓の外に出るようになっています。


・有効採光

 基準法に、屋外から採る採光の規定があります。法的な有効採光で、ただ窓を開ければよい、というものではあり

ません。隣地境界ぎりぎりの窓は、有効採光が取れません。特に2階建て部分の隣地境界側は、ある距離分だけ家

を離さねばならない。隣地境界いっぱいに建てたいときは、中庭や天窓などで工夫してクリアします。


・浴槽の追い炊き

 浴槽の適温の湯を保持する方法は2つあります。

 1.湯がさめたらボイラーから追い湯をして暖める。

 2.湯がさめたら浴槽の湯を風呂釜で追い炊きをして暖める。

 浴槽の湯温は時間とともに冷めていきますが、その冷めた湯温を適温にするため1.のボイラーから追い湯をする

のは上下水道料金のこともあり、不経済ですのでやめたほうが良いでしょう。お風呂には適温になってすぐ入浴する

とはかぎらないし、家族数人で入浴するとその間に湯温は下がっていきますが、そのとき風呂釜で追い炊きするほう

が経済的です。

 次の日に入浴するとき、湯の状況によっては入れ替える必要のないときには風呂釜で暖めたほうが、より経済的で

す。風呂釜は浴槽との配置の制限が緩くなっていますし、洗い湯、シャワーはもちろん、浴槽への自動給湯(浴槽に

自動給湯し、追い炊きもできる)できるものもあります。

 平面計画上は1.の方式のほうが簡単ですが、2.の方式にすることをお勧めします。


・シックハウス

 「シックハウス」と言われ、社会問題になっています。

 それらの原因として現在までに分かっている化学物質は国が指定していますが、接着材や塗料は現場でのクロス貼

や塗装をするときだけでなく、自然木以外の集成材、合板、突き板合板、クロス、ビニル床シート、カーペットなど

建材の多くがメーカーの工場生産のときに化学物質が使用されているので、現場だけで防ぐことはできません。

 特に国外生産建材の場合、その全容を把握することは難しいです。使用する建材のメーカーカタログや、仕様書を

提出してもらって、チェックすれば防げると思います。

 建材メーカーや、工務店は最近最も気をつけているし、むしろシックハウスでないことを積極的にアピールしてい

るところがあるくらいです。その反面、まるっきりシックハウスについて関心をもっていない工務店もいるので、そ

の確認をする必要があります。

 工務店は使われる建材の全てを購入して把握しているわけではなく、下請者が建材を購入する分もあるので、工

務店のチーム全体でのシックハウス対策が不可欠です。


・1階床

 床の構造は毎日その上を人が乗って生活するのですから壁や天井よりも数倍重要です。地盤が良いとき、土の埋め

戻しをしっかりやれば1階床は90cm四方ごとの束と束石で支えてもよい。束石部分の施工がアマイとその部分の

床が沈んだり、床鳴りの原因になります。木の束のかわりにアジャストできる既製品があります。

 地盤が良くないときは2階床と同じに梁材で支えるほうが工事費はかかりますが、安心できます。この場合床の荷

重が布基礎にかかることを考慮します。

 外部の水が床下に浸透しないよう布基礎内部の地盤高は外部地盤高より10センチくらい高くする必要がありま

す。床下の地盤はそのままか、ビニールシート敷き、木炭敷込、コンクリート打ちなどがあります。


・基礎

 まず、第一に地盤の地耐力が大切です。布基礎の底面の深さは支持地盤に接していることと、凍結深度以下にある

必要があります。敷地は水平に見えても必ず傾斜があるので、敷地の一番低いところを基準にして、所定の深さまで

水平に掘ってもらうことです。基礎がしっかりしていれば、まずは一安心です。