家の耐用年数
「木造家の耐用年数は何年くらいですか?」という質問には、「60年くらいです。」と答えますが、増改築してきた我が家の最古部分は65年経過し、まだ何ともないので住み続けます。
何をもって家の耐用年数というのでしょうか。
壁紙が傷んで張替えしても家が耐用年数になったと思う人はいません。
屋根材が劣化して雨漏りすれば屋根材が耐用年数になったと言い、床暖房の温水配管が漏水したら、温水配管が耐用年数になったと言いますが、家が耐用年数になったとは言いません。
耐用年数を60年とすると、それまでの間に壁紙を10回張替え、屋根を3回葺替え、外壁を3回補修するでしょう。
数回の大地震、数十回の強い台風のとき倒壊しても、耐用年数になったとも言えません。
実際の耐用年数は「あちこちだめになってきたから、そろそろ耐用年数かな?」と判断する私的で主観的な判断です。
家が耐用年数を越えて自然倒壊したのではなく、それ以前に利用価値がなくなって人が解体しています。
新築・増築・リフォームを判断するとき、一般的な耐用年数で判断するのでなく、既存家を調査し、適切な判断をすべきでしょう。
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