リフォームを勧められない既存家
定年住宅の計画における増築またはリフォームの最大のリスク(危険負担)は、
既存家が砂上の楼閣か、どうかの判断です。
既存家を増築・リフォームしてからわずか数年後に傾いたりして、
大規模な修繕を必要とする状況にならないか、という不安です。
既存家は20年くらい経過しているのが多いですが、
家を拝見すると、20年しか経過していないのに、
「既存家がしっかりしているので、増築・リフォームした方が良いです。」
と言える家は意外と少ない。
家の耐用年数は60年くらいと思っていますが、
実際には30年くらいしかもたない家が多いようです。
この差はなぜ生じるのかというと、
新築のときしっかり建てたか、そうでなかったかの差です。
しっかり建てていないと思える状況は、
構造的には
1 歩くと床が下がっているのがわかる。
2 歩くと床や家全体が揺れる。
3 壁が少なく、窓などの開口巾が大きく(部屋全巾の開口など)、
枠との隙間から家が傾いているのがわかる。
4 外壁にひび割れが多く生じている。
5 地面からの1階床高さが低く、部屋に湿気を感じる。
6 断熱材が不十分なので冬の肌寒さ、夏の暑苦るしさを感じる。
これらは家全体のことなので、補修に多くのお金がかかります。
計画的には
1 敷地の方位に対して居室(居間・食堂・寝室・個室など主要な部屋)が
適切な配置になっていない。
2 有効に使っていない部屋が多く、生活しにくい間取りになっている。
3 居室が北側にあり、部屋に湿気を感じる。
4 窓がないので昼間でもうす暗く、換気も不十分な部屋や廊下がある。
これらは増築・リフォームのとき改善すべきだが、
逆にそのときそうなってしまうのが多いです。
リフォームは補修工事でなく、
積極的に家を改修して良い住環境を得るために行う改修工事ですが、
新築、または以前の工事不良の補修工事を含むのが一般的で、
本来のリフォーム費を高くしているのが多いようです。