土地を買うときから相談
以前、私が設計監理した家を見て、
「家を設計して欲しい。」
という電話があったので、
「よろしくお願いします。」
と、Aさんにご返事をした。
次の日の電話で、
「買いたい土地があるが、自分で分からないから一緒に見てくれなか。」
待ち合わせして一緒に見たが、これから土地を買って、家を建てるとは思わなかった!
大きな敷地で、家があって人が住んでいたが、1ヶ月以内に解体し、分割して、土地を売るという仲介不動産の話。
そこを買うつもりと言われたので、2日間でプラン5案を書きました。
その後、友人のB不動産に物件の情報を聞いたら、
「アレ、やばい物件だよ。」
Aさんに報告したら、
「あそこに、こだわらないから、別のところを探してください。」
と言われ、B不動産に依頼した。
その後、B不動産から土地を紹介されたが思うような土地がない。
Aさんから土地代を含む総予算の希望額と、最大額を知らされました。
希望額内に納めたいので、土地代を少なく、建築に多く予算を残しておきたくて、私もインターネットで探すことに・・・。
Aさんの職場に合わせ旧・新市街で10ヶ所に絞り、現地を確認しました。
土地は坪15万から20万の間の価格でしたが、一つだけ旧市街のC町に坪9万という格安の土地があったのです。
南北に細長いが、ざっとプランニングしてみたら、Aさんの家には支障ありませんでした。
C町は、川の近くで、地耐力の大きい砂礫地盤を予想できたので、買う前に地盤調査をしなかったが、本来は地盤調査してから買うことです。
(地質調査会社に聞いて確認し、土地購入後に地盤調査した。)
C町の土地を見たら気に入ったようだったので、プランを提示して、
「この敷地には、このような間取りの家ができます。」
と、その概略を説明しました。
「決めるつもりで考えたい。」と言われたので、待つことにしました。
2日後「C町の土地を買う手配をしてください。」と電話がありました。
「土地を買うのに失敗があってはいけないので、仲介料はかかりますが、B不動産にまとめてもらって良いですか?」
「お任せします。」
B不動産に電話で依頼した。
「安いから何かヤバイ土地なのか、売り手の不動産に聞いて欲しい。」
B不動産から「心配するようなことは何もない。関東に住んでいる売り主が早く売るために安くしたみたい。」だったので、安心しました。
その後、スムーズに売買が成立して、当初の予想より2倍の土地が、Aさんの所有になりました。
その後、私の設計監理で競争見積り合わせして地元の工務店と契約し、
無事に家が完成しました。
念のため、土地のお祓いを含めた地鎮祭をしました。
土地代と工事費の総額は希望額内におさまり、Aさんからお褒めの言葉をいただいたので、まー、良かった。
土地探しから業務が始まることはあまりないが、いつもそうした方が良いと思っていたので、良い経験をしました。
価格、所在地、土地の形状と方位、周囲の環境など、良い土地はすぐ売れるけど、良くない土地は売れ残るから、売り地はたくさんあるものの、良い土地と出会うのは難しいことも知りました。
土地を買う前に、おおまかでも良いから、建てようとする家のプランを当てはめ、その土地が適していることを確認します。
そして、土地代と工事費の総予算から、土地の広さと価格のバランスを取ることが大切です。
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