坪単価の仕組み

工事額÷坪数=坪単価 (○○万円/坪)

坪単価は工事額を坪数(床面積)で割った金額ですが、いろいろなところで使われます。

(1)
予算を考えるときに使います。

 坪単価×坪数=予算で、
必要な予算がわかります。

 予算÷坪単価=坪数で、予算内の
坪数がわかります。

(2) 坪単価で
家のランクがわかります。

 40〜100万円/坪で、高い方が家のランクが高いです。

(3) ハウスメーカーの
概算見積りに使われます。

 当初は詳細な見積りができないので、工事実績から想
 定した坪単価に坪数を掛けて概算見積りします。

(4) 設計事務所の
概算見積りに使われます。

 設計実績から想定した坪単価に坪数を掛けて概算見積
 りします。



■ 
坪単価は、その中に含む工事項目で異なります。

1 建築費だけ。

2 1と電気、設備費、キッチンセット、ユニットバスを
  含む。

3 2と照明器具、エアコンを含む。

4 3と屋外電気、設備を含む。

5 4とブロック塀、門扉、芝張り、植栽を含む。

6 5と諸経費を含む。

7 6と設計料を含む。

8 7と消費税を含む。

など、何を含むかで、
同じ家でも坪単価が異なるので、内容を確認しないと何が何だか分かりません。

上記 1だけの坪単価は安いし、8まで含めば高いです。



■ 
坪数もいろいろな考え方があります。

1 確認申請の延べ面積を使う。

2 1に、吹抜けの面積を1.5倍する。

3 1に、ロフト面積を0.5倍する。

4 1に、屋根があって、壁がない玄関ポーチ、ベランダ
  面積をプラスする。

5 1に、地下室の面積を2倍する。 

など、同じ家でも、
どの面積を使うかで、坪単価が異なります。

1の坪数で割れば坪単価は高くなり、5までの坪数で割れば坪単価は安くなります。



■ 工事費は、本体坪単価×坪数で計算すれば良いか?

本体坪単価の表現が曲者で、本体以外にも工事費がかかるということです。


「チラシに、スゴク安い坪単価の家があったから、ソレにしようか?」

掘出しものの坪単価を求めることは大怪我のもとです。

チラシにつられて一社で進め・・・、
「あれも、これも入っていなかった。」と言われ坪単価が高くなり・・・、
いまさら他社に替えることもできずに契約し・・・、
竣工時に高額の追加を請求されて万事窮す・・・。

そして「皆様、こういう状況で家づくりしています。」という話に「ああ、そうなんだ」と簡単に納得します。

当初は坪単価の内容がはっきりしないし、数社の中から1社に絞り込むほどの決定的な差はないので、掘出しものの坪単価で決めないとです。



■あるチラシの見出しに
坪単価36万と大きく書いてある。

下の方に小さく、
諸経費を含めると坪単価40万と書いてある。

さらにその下に、虫めがねでやっと読めるカッコ書きで
屋外給排水工事は別途と書いてあるが、それなしでは住めないから坪単価2万円プラスします。

ハウスメーカー(工務店)でも、3%の設計料がかかります。

それらに消費税が8パーセント。

そうすると坪単価は(36+4+2)×1.03×1.08=46.7万になりそうです。


目につく数字は36万で、建主さんが払うお金は約46.7万。

40坪とあるから、
最初から差額はなんと10.7万×45坪=428万円です。

予算は最初から
消費税込みで考えていかないと、最終段階に予算オーバーで契約できなくなります。



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