家の西と北の窓 敷地が広いときは隣家を考えずに窓を設置できますが、数十坪の敷地に数十坪の家を建てるときは考える必要があります。 建ぺい率60%だと「40%の空き地があるので広い庭ができる。」と期待しますが、広い庭はできません。 家の周囲に巾1.5mくらいの空き地ができて・・・、それで期待した庭は終わりです。 敷地内の家の面積に対して外側の空地面積が大きいので、家を西側や北側に寄せないと、まとまった庭を確保できません。 建物を西側、北側に寄せると、隣家との関係で問題が生じます。 配置図には敷地の境界線、道路、方位と家の平面が書いてありますが、それを見て隣家がないように錯角し、隣家を考慮せずに計画すると、住んでみて後悔します。 図面上の境界線があっても、木や塀など視覚的に遮るものがなければ境界は無いと同じで、家の中から見えるのは手を延ばせば届く隣家です。 隣家を記入した配置図で検討すれば、問題点が浮かび上がってきます。 「北、西側の隣家が・・・だから、自分の家は・・・。」と、簡単に処理できることが多く、そうすると安心して住むことができます。 各戸は西・北側に建物を寄せて建てています。 これは日光を得るために家の南・東側に空き地を確保した結果であり、さらに南・東側に大きな窓を開けて採光します。 家の東西南北の全ての窓を大きな透明ガラスで開けて大丈夫ですか? 自家の西・北側は隣家の南・東側なので、大きな窓が自分の家に向かって開いています。 自家の西・北側の窓を透明ガラスにすると、常に「ハイ、コンニチワ」ということになるので、このような状況を避けましょう。 昼間はガラスの鏡作用で見えないが、曇天や夜間はお互いに丸見えです。 しかも、その向かい合う部屋のバランスが問題です。 隣家の南・東側は食堂、居間、寝室で、自家の西・北側は浴室、トイレになるときが多く、対面するので、透明ガラスで向かい合うのを想像したくもないでしょう。 家づくりのルールとして南・東側は、自家が大きな透明ガラス窓を開ける権利を有し、西・北側は、隣家にその権利を譲ることです。 西・北側に隣家がなくても、いずれ建つので、計画時に窓を自由に開ける権利を譲り、迷惑にならない窓の開け方をしておきましょう。 このように建てるのが、隣家と仲良くつきあっていくためのルールであり、家の建て方で仲良くできなかったらお互いに損します。 トップページへ |
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