| 使いづらい家 ■ 家が完成し、住んでから気がつくことがあります。 思っていた通りのこと、思っていたよりも良いことがある反面、 そうでないこともあります。 昔から使いづらい家という言葉があります。 間取りが使いづらいのは計画そのものがマズイのだし、 簡単に言えないのでここでは別の話です。 使いづらいというのは文字通り、使ってみて不便なところで、 床、壁、天井のことでなく、1日に何度も触れたり、動かしたりするもののことです。 ドアは 片開き、親子開き、両開きなど 蝶番を支点にして円弧状に開閉するもの(開き系、以下、ドア)と、 片引き、引き違い、両引き分けなど 直線状に移動して開閉するもの(引き系、以下、戸)に、 二大別できます。 若い人は開き系を好み、年輩の人は引き系を好みます。 二世代住宅のときは各々の好みにまかせた方が良いでしょう。 いずれ、若い人も年輩の人になります。 ドアは閉めたときの密閉度が高く、音楽室などを区画する防音(遮音)戸もあります。 ドアは開き方向を間違えると「使いづらい家」の原因になります。 廊下側に開くとドアのスペースだけ部屋が広く使えるように思いますが、 実際にはその分は通路になるので、気分的なことです。 廊下に開くのは危険なので部屋側に開きます。 廊下の突き当たりや、その前を人が通過しないドアは好みで決めます。 ■ ドアは部屋の隅から開けないで、柱間90cm分の壁を設けてから開けます。 隅から開けると約90cm分の通路が必要になるので、 部屋の巾分の家具を置けないので落ち着いたインテリアにならないし、 部屋に開くと1.8mも置けないので使いづらい家になります。 これは狭い部屋ほど、また納戸の棚を考える時も同じです。 そのドアは開いているのが通常なのか、閉っているのが通常なのか、を判断します。 個室、寝室、トイレのドアは閉っているのが通常ですが、 食堂と台所、玄関と廊下、洗面所のドアは開け放しにしたいときがあります。 このときドアの吊り元を側壁がわにすると、 ドアを開けた状態で固定でき、出入りするのに邪魔になりません。 ドアをつけるか迷ったら、ドアを開けておいて邪魔にならないならつけておきます。 引き戸は開閉時に邪魔にならないが、 戸と枠のあいだに隙間があって密閉できないところが欠点です。 片引き戸、両引分け戸は壁側は良いが、戸側の壁のおさまりがイマイチです。 廊下と納戸のように重要度がはっきりしているときは決めやすいが、 廊下と居間は両方とも壁にしたいのでどちら側に戸を配置するか、よく考えます。 車椅子が出入りできる3枚連動引き戸があります。 3枚連動引き戸は2枚引き込めるので1m巾を確保できるスグレモノです。 価格が高めですが、壁とのおさまりも良く、動きもスムーズで楽しさも感じるので お勧めです。 ■ 電灯の点滅スイッチやコンセントの位置が悪いと「使いづらい家」になります。 照明のスイッチは部屋の出入り口近くにしますが、 部屋の中につけるのか、廊下につけるのかは、その部屋によります。 居間、寝室、個室は最後にOFFする部屋側につけ、 トイレ、洗面所は最後にOFFする廊下側につけます。 廊下の両端や、階段の1階と2階に両方から点滅できる三路スイッチを設けないと 危険な家になります。 天井中央の照明は問題ないが、 ダウンライトや、ブラケツトはその位置と高さを早めに決めないと、 天井や壁の思いがけないところから配線がニョキッと出てびっくりします。 ■ コンセントはドアから部屋の対角線の両側に少なくとも1ケ所ずつ設けないと、 部屋を横断するテーブルタップを床上に見ることになります。 照明ごとにスイッチの位置を決め、電気製品ごとにコンセントの位置を決めれば 良いことだが、根気が必要です。 新築時は適切な位置だったのに、 家具の配置替えをすると不適切な位置になったりして・・・・ 簡単ですが、なかなかメンドウです。 「常識的にやっておいてください。」と言うのは危険です。 これは 「常識的にやってくれれば、気に入らないことがあっても文句は言わない。」 ことですが、それでも良いですか? 良い位置になるよう考えたり、良い位置に取付けるように工事すると、 どういうわけか時間や手間がかかります。 担当者や職人さんの中には考えることが嫌いな人や、 手間のかからない工事をする人もいるので、決めることはキチンと決めます。 担当者や職人さんは任せてもらうと張り切って考えますが、決定権は自分にないので、 その後に建主さんから変更があればそれに従わねばなりません。 「ソンナンダッタラ、はじめから決めてくれれば良かったのに・・・。」 建主さんから何かと相談されるよりも、 建主さんが早め早めにバチバチ決めてくれた方が、考える時間が不要で、 その通りに工事すれば良く、工事も早く進むので大歓迎です。 |
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