1階平面から決める
家を設計するとき、LDKがある1階の平面(プラン、間取り)から考えます。
1階平面を敷地環境(敷地形状、道路、方位、隣家)に合わせて考えます。
2階を考えると1階も動いてまとまらないので、2階は考えません。
決めると言っても、仮に決めることであり、決定ではありません。
最初から数案を並行して考えるより、1案に集中する方が考えやすく、深くスタディできます。
その1案が途中でダメになったら、最初の他案に移ってやり直します。
他案に移っても、最初の1案でスタディしているので、早く進みます。
LDKがある1階で家の良し悪しが決まります。
個室群の2階は個室の配置だけなので、そう難しくありません。
1階も2階もうまくいけば良いが、そういうときはめったにありません。
1階が良ければ2階が、2階が良ければ1階が良くないです。
そんなとき、LDKがある1階の動的空間を優先し、2階の静的空間はそれに従うようにします。
そうしないと平面がまとまりません。
プラスして2で割る折衷案みたいな1、2階平面にすると両方とも良くなりま
せん。
LDKに吹抜けをつくるとき、1、2階を同時に考えた方が良いように思えるが、
そうするといつまでたっても決まりません。
1階平面を決めれば吹抜け可能位置が分かるので、2階の吹抜けと個室群の配置
が決まります。
■1階と無関係に2階を決めることはできません。
1階と2階の壁をなるべく上下同位置にして構造的に
無理のない平面にします。
そうでないと構造的に弱く、工事費も高くなります。
先に決めた1階の外壁、間仕切壁に合わせて2階の部屋を配置します。
うまく、いきませんか?
ソー簡単にはいきませんね。
2階をおおよそ決めたら1階に戻り、合っていない2階の壁位置に合うよう1階平
面を調整します。
これを繰り返していくと平面図が完成します。
このように数案や、1階と2階を並行して考えるより、1案だけ、1階だけ考えて
進めた方が早く良いプランになります。
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