1. 安く建てることは歓迎されない
家づくりなう(now)のあなたが、ハウスメーカーで良い家を安く建てることができるよう、150件の設計監理経験のある一級建築士が支援するサイトです。
当サイトを読む前と、読んだ後で数百万円の差になるので、家づくりの前に読むことをお勧めします。
良い家を安く建てるには、良い家を設計することと、安く契約することですが、それらは全く別のことです。
良い家を設計するには、良く考えれば良いので、それほど難しいことはありません。
良い家を設計することは共通のメリットがあるので、打合せはスムーズに進みます。
問題は、次の見積りです。
良い家にする方法は多くのサイトにありますが、安く建てる方法を書いているのはほとんどありません。
知らないから書かないのではなく、プロが書くと何かと都合が悪いので書かないのです。
家づくり業界は、良い家は高くなるので歓迎しますが、安く建てることに関心がありません。
2.家づくりコースの選択と工事費
始めは家族だけの話し合いですが、いずれ家づくりのプロに相談するときが来ます。
最初に誰に相談するかで家づくりコースが決まり、総工事費も変わります。
(1) ハウスメーカーの1社見積りコース
(2) 数社のハウスメーカーによる競争見積りコース
(1)は工事費が高くなり(2)は競争見積りで安くなります。
しかしハウスメーカーで競争見積りができるでしょうか。
3. ハウスメーカーは味方ではない!!
営業マンから「お客様」と呼ばれたので、自分の味方と思っていますか。
安く契約したいでしょうが、ハウスメーカーは高く契約したいと思っています。
相手は営利企業なので、win-win の関係になく、相手のソンは自分のトクという利益が相反する関係にあります。
敵ではないですが、味方と思わない方が安全な家づくりができるでしょう。
ネットサイトで「家づくりは最初に最も信頼できるハウスメーカーを決めてから、進めるのが最良の方法です。」と言っていますが、本当でしょうか。
最も信頼できるハウスメーカーを見つけるのは大変ですが運よく見つかれば良い家を安く契約できそうですか。
1社見積りは、契約する前提で見積りするため、安くする必要がないので高くなります。
1社見積りの結果は2つです。
1. 高かったが、予算が多かったので契約できた。
2. 高かったので、契約できなかった。
契約できて良かったとも言えず、むしろ契約できなくて良かったかも知れません。
工事費が高ければ良い家とは言えませんね。
ハウスメーカーは営利企業なので契約は高いほど良く、利益は多いほど良いと思っています。
「いくら何でもそんなことはしないだろう。」と思わないことです。
安くとは、赤字になることではありません。
赤字の契約は手抜き工事、過大な追加などトラブルの原因になるし、倒産されればもっと大変です。
4. 競争見積りできるか??
安く契約したいなら、数社で競争見積りをします。
最低価格でないと受注できないので、安くなります。
では、設計図を秘かに他社に渡せば競争見積りできるでしょうか。
1. 基本設計図は概略図なので見積りできない。
2. 特化された構造・工法なので見積りも工事もできない。
このように、設計図を他社に見せても見積りできないので、競争見積りできません。
5. 3社同時なら競争見積りできるか?
A社・B社・C社の3社同時に設計図と見積書を提出してもらえば競争見積りになり、安く契約できるでしょうか。
提出された3社の設計図と見積書を比較すると、
(1)設計図(平面・立面・断面)が異なる
(2)面積が異なる。
(3)構造・工法が異なる
(4)耐震性能が異なる
(5)断熱性能が異なる
(6)建築・電気・設備などのすべてのランクが異なる
(7)建材・電気・設備機器のメーカーが異なる
(8)見積額が異なる
など3社の提出内容が異なると言うより、同じ内容が1つもないので、どれが最良の家かわかりません。
同一設計図でない見積りを比較しても意味がなく、どれが最も安い見積りかもわかりません。
高い見積りが上のランクの家で、安い見積りが下のランクの家に見えますが、逆のときもあり、判断が難しいです。
確かに競争見積りできましたが、結果はこの通りです。
どうすれば解決できると思いますか。
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