1社見積りと競争見積りの大きな違いとは?
■1社見積りは、あなたが契約すると決めているK・Hの1社だけから見積りを
取り、合意して契約することです。
T:建主さん(あなた)
S:専業設計事務所・・・設計・監理(施工はK)
K:工務店さん・・・設計・施工
H:ハウスメーカーさん・・・設計・施工
C:家づくり仲介業さん・・・T、S、K・Hの仲介
(上の凡例を以下の記事中、敬称を略して使用)
競争せずに契約するので随意契約と言います。
その理由は
・過去の工事実績が良い。
・親戚、親友なので、断れない。
・重要な取引先なので、断れない。
などが多く、本当は他のK・Hにも見積りさせたくても事情があってそうできない
ケースが多いです。
競争見積りは、Sの設計図で数社(たとえば5社)のKから見積りを取ります。
同一設計図で5社のKに競争見積りしてもらい、あなたはその中の最低額の見積書を提示したKと契約できます。
■5社のK・Hの設計施工のとき、あなたは競争見積りしていると思いますか?
そのとき、どのK・Hが最低価格か、分かると思いますか?
5社のK・Hで進めているとき、5社で競争見積りしているように見えますが、5社
異なる設計図ごとの見積りなので実質的には1社見積りであり、金額の比較ができず、最低価格が分からないので、競争見積りになりません。
また、1社のK・Hの設計図で競争見積りしようとしても、基本設計図だけなので他
社が見積りできないため、競争見積りできません。
このように、5社で競争見積りしたいなら、Sの設計監理でないとできないことが
お分かりになりましたか?
■5社のK・Hの設計施工のとき、契約する1社を決めねばなりません。
金額と無関係に気に入った設計をしたK・Hと契約するなら何の問題も生じません。
では、
・最も気に入った設計のK・Hが最も高かった。
・最も気に入らなかった設計のK・Hが最も安かった。
のとき、どうすれば良いでしょうか?
最も気に入った設計のK・Hが最も高かったのは、グレードが高い家でしょうから、
当然と言えば当然ですね。
最も気に入った設計のK・Hが最も安かったということはあり得ないでしょう。
良い家を取るか、お金を取るかという難しい選択です。
そのときチェックしようとしても、
・それらが適切な見積りであるかどうか、あなたには分かりません。
・プロでも、1式見積りが多い見積書だと分かりません。
・プロが見ても適切な範囲の単価なら、高めでも指摘できません。
・オプションが全て入っているかどうかのチェックも必要です。
設計図が異なり、1式見積りが多いので「どれが安いか?」ということを求めても、
結局分からないことに気がつきます。
それゆえ、お気に入りの割合と予算額との妥協で決めるしかないし、それがベター
です。
しかし、このような状態で契約したときは、必ず
「あっちの方が良かったのでは?」
という疑問を持ちながら、工事し、入居するので良いことではないが、仕方ないで
すね。
もともと、あなたは知ってか、知らずか、必然的にこうなる方法で家づくりを進め
てきたのだからやむを得ないことだし、ここまで来たら後戻りはできず、先に進む
しか道はありません。
こうなることを知らなかったのではないですか?
「何が間違っていたのか?」
「スタートを間違えたのです。」
■どちらが工事額が安くなると思いますか?
同時に同じ家の随意契約と競争見積りができないから、それを知る方法がないので
分かりませんが、競争見積りの方が安くなるというのが一般的です。
見積り明細というのは、何の材料が何m2で単価が何円だから掛け算して価格を出
し、それを合計した金額が工事費です。
たとえば、
壁紙貼り 80m2 × 1,000円 = 80,000円
石膏ボードt12.5張り 120m2 × 500円 = 60,000円
Sの設計図で見積りするときは、1式という表現は認められません。
なぜなら、それがいくらの単価の工事なのかが分からないと、それが適正な工事か
どうか判断できないからです。
また、契約後の変更で、その項目が1式に入っていたら、清算できないからです。
小額であり、一般データから推定でき、かつTとK・Hが合意できたとき以外は清算
トラブルになります。
なぜHの見積書に「1式工事」という明細のないケ所が多いと思いますか?
それは、他社に設計や工事単価を知られたくないからです。
Hの「檜の家」の見積り明細は社内にありますが、それが他社に漏れたら、その
「檜の家」の全てを知られてしまい、営業戦略上不利になります。
「60万円〜70万円台の家というのは原価が50%、一般管理費が50%なんです。」
となれば、契約額に合わせれば単価が2倍の見積書になり、本当の単価を記入すれ
ば契約額の半額の見積書になってしまうので、とてもあなたに明細を提出するわけ
にはいかないですよね!
■最近、ネット上でT、S、K・Hの家づくり仲介業(C)が多くなりました。
これは、
(T+S+K・H)×C
という関係で、Cが仲介しても( )の中身は変わりません。
もともと、Cは、あなたからの相談に対応し、SまたはK・Hの出会いを仲介するだけで、実務的なあなたとSの設計監理や、K・Hの設計施工には関知しないのです。
(T+S+K・H)×C
のときは、Sが設計監理するので、Cはその後ほとんど関知しません。
(T+K・H)×C
のときは、K・Hの設計施工なので、監理はあなたがすることになりますが、知っ
ていましたか?
Cが監理してくれると勘違いしていませんでしたか?
K・Hとトラブったら、何でも助けてくれると思っていたのではないですか?
もちろん、少しは中間の立場で仲介して助けてくれるでしょうが、Sが監理するようなわけにはいきません。
そのときは、裁判の示談解決と同じになるでしょう。
あなたはCに仲介委託したときに、このことについて説明されているはずです。
しかし、あなたはその本当の意味を理解できなかったのだから今さらどうしょうも
ありません。
仲介料を払えば、Sのように監理してもらえるとか、ドラえもんのポケットのように何でも助けてくれると、ユメユメ思わぬことです。
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