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6. 見積りしていない見積書

見積りは
過去の他家の見積りを参考にして作成した概算見積りであり、実際には見積りしていません。

契約時に詳細設計図がなく、見積りできないからです。

とりあえず概算で契約し、詳細はその後に決める、ということです

ハウスメーカーは、なぜこのような
逆順の家づくりをするようになったのでしょうか。

設計図がないと見積りできないので、見積りするのは設計後であり、すでに
設計料が発生しています

その後に契約できれば問題ありません。

契約できなかったとき、その設計料を誰か払いますか。

払ってもらえなくても、ソンしないよう考案したのが
逆順の家づくりです。

標準プランの中から図面を探して、概算見積書1枚
なら設計料がかからないので、契約できなくてもOKです。

このように、ハウスメーカーは契約さえすれば、他にもいろいろ優位な立場になれることもわかったのです。



7. 安全な契約の方法は?

展示住宅より下のランクで見積りして安く契約します。

契約後に建材のランクを上げたり、無かったものを入れたりするアドバイスをしますが、「お客様への無料サービス」と思いますか。

契約後の人にサービスすることはなく、利益を増すためのチャンスと捉えています。

契約後に「アレとコレが見積りに入っていないので追加になります。」と言われれば、細かいことは書いてないので、認めるしかありません。


追加を少なくするには契約の前に、設計図と見積書に何が書いてあるか、をよく知ることです。

設計図と見積書の
枚数が少なく契約すれば「設計図にも見積書にも書いてないので追加になります。」と言われてしまいます。

設計図、見積書の枚数が多いほど契約内容が多く表示され、多く保障され、追加の少ない契約になります。

しかし見積書には
一式表示が多いので数量、単価をチェックするのが難しいですね。



8. アドバイスを理解し、実行できますか

ネットサイトに家づくりのアドバイスがありますが、読めば理解できそうですか。

家づくりを経験した人は理解できますが、初めてのときは難しいかも知れません。


また理解できれば、その通りに実行できそうですか。

1年に数十棟建てるプロを相手に、アドバイス通りに対抗するのは難しいでしょう。

あるサイトに「契約書に第三者の監理を明記すれば安心です。」とありましたが、ハウスメーカーがそのような契約をするはずがありません。

第三者の監理が入るのは大変なことで、都合の良い工事ができないし、追加も請求できなくなります。

初体験でも味方のプロと一緒なら、安全・安心に家づくりができるでしょう。



9. いつも信頼できるハウスメーカーは?

最も信頼できる1社のハウスメーカーを決めてから家づくりを始めるのが最良の方法です。」とネットサイトにありますが、そうできそうですか。

家づくりは
一期一会の関係にあり、数ヶ月にわたる手作り加工品の売買です。

設計、工事、引き渡し後に、「最も信頼できるハウスメーカーであったことがわかる」のであり、最初にわかるはずがありません。


良い家を安く工事するのは良くて、
悪い家を高く工事するのは悪くて、
すべてのハウスメーカーがその間にいます。

契約通りの工事をするのが大部分で、
契約以下の悪い工事をするのが少しで、
契約以上の良い工事をするハウスメーカーはいません。

いつも良い家を安く契約していれば赤字で倒産するし、いつも安い家を高く契約していればお客さんがいなくなるので倒産します。

ハウスメーカーは良いとき、悪いときなど、
すべての面を持っていて、物件ごとに使い分けしているので、「最も信頼できる1社を決めて・・・」というのは意味のないことです。

評判が良くても、
いつもそうしているのではないので、ウワサに頼らないことです。

運良く良い家を安く契約できれば良いですが、運悪く悪い家を高く契約させられることもあります。

運が良いか、運が悪いかはハウスメーカーの都合で決まるので、いつも信頼できると思わないことです。



10. 運に頼らない家づくりは?

運に頼らず、良い面を出してもらうには、ハウスメーカーに手強いお客様と思わせることです。

扱い易いお客様と思われれば、高い見積りが出ます。


最初の見積りが大切です。

手強いお客様に見られ最初に安い見積りが出れば、少し交渉するだけで契約できます。

扱い易いお客様に見られて最初に高い見積りを出されたら、値引きされても高い契約になります。

手強いお客様と思わせ、見積りが安く出るような仕掛けが必要です。



11. 融資を世話されると高くなる

あなたがすることは
工事費を払うことと、そのときどきに決定することです。

ハウスメーカーに融資を世話されて予算を知られれば、
融資額に合わせた高い見積り、追加が出てきます。

保証人になることはなく、結局は自分の信用力で融資を受けるので、世話になるメリットより
予算を知られるデメリットの方が大きいです。

世話されて融資額が増えれば無理な返済になるので、世話されて良かったとも言えません。



12. 設計事務所をエサにした家づくり

ハウスメーカーのサイトに「3社の設計事務所の設計コンペで決める」というのがありました。

多数の設計事務所が登録し、その中の3社の設計コンペで決めたプランで契約するというのです。

3社の設計コンペですが、工事はそのハウスメーカー1社ですから、良い家の設計ができますが、設計料+1社の高い見積りになります。

始めは設計コンペですが、実態はハウスメーカーの1社見積りの家づくりです。



13. 受取る見積額は異なる

同じ家ならどのハウスメーカーでも見積額は同じです。

しかし、あなたが受取る見積書は違います。

(1)30%の本社経費と宣伝広告費がプラス

(2)利益の大きさは自由

(3)追加を多くするなら、安い見積りで契約しやすい

(4)競争見積りは、安い見積りにしないと受注できない

など、その時のいろいろな都合の結果なので、受取る見積りは、各社で差があります。


14. ハウスメーカーの戦略

見積りを
安くして契約し、その後の詳細設計や工事中に追加を誘導し、利益を上げようとします。

プロに相談しても、契約の詳細が分からない(ようになっている)ので協力してもらえません。

自社で開発した特殊な建材・構造を使用するので、他社は見積りできず、競争見積りになりません。

数年後の増・改築、修理も同じハウスメーカーしかできないので、高い工事費になります。

「50年保障」と言っても、数年ごとの高いメンテナンス工事が条件なので、結局は高い有料保障です。

「無料の50年保障」ってあるはずがないですね。

契約に入っていないと言い、勝手にランクを上げて追加にする悪徳業者が今もいるので注意しましょう。




 
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