Q&A 1−1

T:建主さん(あなた)
S:専業設計事務所
K:工務店さん
H:ハウスメーカーさん
C:家づくり仲介業さん
(上の凡例を以下の記事中、敬称を略して使用)

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初めまして。
田中と申します。


いつも「これで安心! 設計監理の家づくり」を楽しく拝読させて頂いております。

これまで数十通に渡って、いろいろ勉強をさせて頂きました。

当初はやはり「私的建築を設計屋に任せるなどはお金持ちの道楽」的な感覚でした。
(ちなみに私は機械図面の設計屋です)

しかし役割の明確化とKやHのザル商法に改めて唖然としております。


ところで、近い将来において現在の土地に立て直しを考えております。

現在はまだ「マイホームデザイナーLS2」で24棟目(!)の自宅を
制作中ですが・・・・。

今では、その時が来たら設計は設計屋に任せようと考えていますが、
自分なりに知識として得た要点を今一度整理させて下さい。


お題:一般住宅の設計屋のやるべき(してくれる)事とは。

1:図面を一元化するまでTと製図を繰り返す。
(その結果、建築すべき図面はただ1つである)

2:Kの競争見積りに出す。
ここで出すKはSのコネクションが全てである。
Tは黙って静観状態。

3:Kが決定する。
当然TとSの会話があるだろうが、実質はS任せ。

4:SはKの施工途中の要所を監督する?(どんな頻度で?どの程度まで?)
=>これは世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良い?
Tは静観状態。

5:最終監修を行う。
=>これは世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良い?
Tは静観状態。

6:TはSから引き渡しを受ける。

7:以降のトラブルや相談はSが窓口となってくれる。
=>これは世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良い?

つまり、Sは自分の(製図スキルという作品の)プライドに掛けて、
手抜き施工が無いか(=自分の作品に傷を付けてないか?)
確認しながら竣工まで付き合う。
=>これがSの仕事と考えてよろしいのでしょうか?
そしてそれが世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良いのでしょうか?

確かに自分の仕事に置き換えてみると、
少なくとも自分の図面通りに加工できない職工はクビにしますから、
上記は当たり前かもしれませんが、
建築となると流石に工程が多く細部まで監視する事は可能なのかな?
と勘ぐってしまいます。
(或いは別途費用で監査員などを置くのでしょうか)

この辺の実情がもう少し理解できれば、自信をもって設計屋にお願いしたい
と思っています。
(本音は本MLの作者である布川様にやってもらうと一番いいのでしょうが、
流石に遠距離過ぎますね・・・・)

最後に不躾な長文をお許し下さい。
宜しくお願い致します。
田中

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田中 様

問合せいただきまして、ありがとうございます。
以下にご返事します。


お題:一般住宅の設計屋のやるべき(してくれる)事とは。
1:図面を一元化するまでTと製図を繰り返す。
(その結果、建築すべき図面はただ1つである)

→その通りです。


2:Kの競争見積りに出す。
ここで出すKはSのコネクションが全てである。

→違います。
競争見積りに参加してもらう全てのKを(たとえば5社で、どこと、どこと.・・・)
決めるのはTさんです。
Sは、アドバイスするだけです。

(1)Tが1社も決められない→Sが全5社を推薦する→Tが決める
(2) Tが2社決めた→Sが残り3社を推薦する→Tが決める
(3) Tが5社決めた

このように、TさんがKを
推薦するようSに求めたときだけ、推薦します。

「設計事務所が工務店を紹介する」 


Tは黙って静観状態。

→違います。
Tさんが全てを決めます。


3:Kが決定する。
当然TとSの会話があるだろうが、実質はS任せ。

→違います。
Kと工事額を決めるのはTさんです。
TとKが工事契約するのであり、Sは立会人です。
「実質はS任せ」で良いのですか?
これはいろいろな意味があると思いますので、
もう一度言葉を替えてご質問ください。


4:SはKの施工途中の要所を監督する?(どんな頻度で?どの程度まで?)

→その通りです。
図面通りの家になるような必要回数と必要程度で監理します。

「工事監理とは?」 

=>これは世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良い?

→ウーン、最も答えにくい質問ですね。
どんな職業、会社にもいろいろな人がいますから、
残念ながら「Sの全てが普通にこなす行為」とは言えないでしょう。

「Sの全てが普通にこなすべき行為」と言った方が良いでしょう。

Tは静観状態。

→そのためにSがいるのですから、それで良いと思います。


5:最終監修を行う。
=>これは世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良い?

竣工検査のことでしたら、その通りです。

Tは静観状態。

→それでも良いですが、自分の家が完成したのですから、
打合せと違う個所や壁紙がはがれている個所など、全体を調べた方が良いですね。


6:TはSから引き渡しを受ける。

→違います。
TとSの設計監理契約」と、
TとKの工事契約」との二つ別々の契約なので、
Tさんは、
Sから設計監理契約上の引き渡しを受けます。
Tさんは、
Kから工事契約上の引き渡しを受けます。


7:以降のトラブルや相談はSが窓口となってくれる。

→その通りです。

=>これは世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良い?

→ウーン、最も答えにくい質問ですね。
以下4と同じ。


つまり、Sは自分の(製図スキルという作品の)プライドに掛けて、
手抜き施工が無いか(=自分の作品に傷を付けてないか?)
確認しながら竣工まで付き合う。

→その通りです。

=>これがSの仕事と考えてよろしいのでしょうか?

→設計監理業務の中の、
監理業務です。

そしてそれが世の中のSの全てが普通にこなす行為と考えて良いのでしょうか?

→ウーン、最も答えにくい質問ですね。
以下4と同じ。

確かに自分の仕事に置き換えてみると、
少なくとも自分の図面通りに加工できない職工はクビにしますから、
上記は当たり前かもしれませんが、
建築となると流石に工程が多く細部まで監視する事は可能なのかな?
と勘ぐってしまいます。

業務経験年数によりますが、当然、可能だしそうあらねばなりません
この役目ができる
他の職業はありません

(或いは別途費用で監査員などを置くのでしょうか)

→そのようなことはありません。
Sが最終責任者です。

この辺の実情がもう少し理解できれば、
自信をもって設計屋にお願いしたいと思っています。

→理解して、
是非Sに設計監理委託してください。


とりあえずご返事しましたが、再質問がありましたら、遠慮なくどうぞ!


布川二三夫